2026-3-3 垂直的マーケティングシステム(VMS)
Vertical Marketing System。川上(製造)から川下(小売)までの流通を一本化し、総合的にマネジメントすることで、商流全体としての生産性や利益率を向上させようとする流通システムのこと。生産者、卸売業者、小売業者といった流通の各段階がそれぞれ自前のチャネルを持ち、自律的に活動しようとすると、流通機能の重複や、各段階の利害の衝突が生じ、本来は発生しないはずのコストを負担することになる。VMSは、チャネルの中の誰かが音頭を取って効率的な流通の仕組みを構築し、こうしたロスを防ぎつつ、最終顧客である消費者にできるだけスムーズに商品を届けようというものである。
VMSにおいてチャネル構築の主体となり、リーダーシップを発揮する企業のことを「チャネルキャプテン」という。商流のどの段階の企業がチャネルキャプテンになるかは、その業界の歴史や取引慣行によりさまざまである。
なお、VMSと対になるチャネルの形態は「伝統的マーケティングチャネル」という。商流各段階の業者間の結びつきが弱く、プレーヤーのそれぞれが独自の思惑で活動している状態を指す。この状態にある業界は、お互いが取引相手や競合の情報をあまり持っていないため、多数乱戦の激戦地になることが多い。また、どこからがその業界であるかという境界線が不明確で、チャネルとしての参入障壁は低い。

