2026-3-7 流通系列化

メーカーが自社の価格政策などを流通全体に及ぼすことができるようにするために、卸売業者や小売業者を組織化すること。チャネルの各段階を囲い込むことで、新規参入や競合他社の切り崩しを防ぐ意味もある。系列内に属する卸売・小売業者は、他社の商品を取り扱うことができない代わりに、当該メーカーから様々な支援を受けることができる。

流通系列化には以下のようなタイプがある。

・専売制・・・「自社の商品のみを取り扱う」という専売契約を、メーカーが流通業者と結ぶもの。いわゆる特約店制度。

・一店一帳合制・・・メーカーが小売店に対し「おたくはこの卸売業者から買ってくれ」という指定をするもの。

・テリトリー制・・・メーカーがある地域での独占販売権を流通業者に与え、その代わりに他地域での販売を制限するもの。

・店会制・・・メーカーが自社の流通組織である「店会」に流通業者を加盟させる制度。かつて全国にあった「ナショナルのお店」が代表例。

流通系列化は卸売・小売業者の自由な販売活動を制限する側面があるため、独占禁止法に抵触するリスクがある。また、かつては日本市場の閉鎖性を象徴する取引慣行として、アメリカから「非関税障壁」と批判された歴史もある。もっとも、近年は川下である小売業のほうがチャネルの主導権を握る業界が増え、流通系列化の有効性は大きく低下している。実際にこうした取引慣行が残っている業界も少なくなった。したがって、最近は流通系列化が問題視されるケースをほとんど見なくなった。

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