2026-4-3 1to1マーケティング

顧客とのコミュニケーションにより把握した一人ひとりの属性、ニーズや嗜好、購買履歴などに合わせてカスタマイズされたマーケティングを展開する手法。顧客を集合体として捉える「マスマーケティング」や「層別対応」と対になる概念であり、ある意味でCRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)の究極の姿ということができる。顧客から見れば、製品やサービス内容、提供される情報の内容等があたかも1対1の関係の中で成立しているように感じられる。いわば「おなじみさんとしての特別扱い感」が得られるため、顧客のリピーター化、ファン化に効果が高いと言われている。

1to1マーケティングは新規顧客の獲得というより、既存顧客の維持を目的とした手法である。そのため成果の指標となるKPIは市場シェアではなく顧客シェア(あるいは顧客生涯価値)、すなわちそのお客様が生涯で自社のためにどのくらいのお金を使ってくれたか、ということになる。具体的な手法としては情報技術を駆使したカスタマイゼーション、すなわちデジタル履歴から得られたデータを分析してその顧客が好みそうな商品や情報をオファーする、という点が強調される。もちろん大切な視点であるが、より本質的なことは顧客との継続的なコミュニケーション、もっと言えば「長期的な学習関係」であろう。そのお客さんのことをよく知り、お客さんにも自社のことをよく知ってもらう。この目的が果たされるのであればやりかたは別にデジタルに限らない。店頭のおしゃべりでも構わないのである。

前の記事

2026-4-2 FSP