2026-4-5 顧客シェア

ある一人の顧客が特定の製品分野に対して支出する総金額のうち、自社製品が占める割合を示す指標。LTVが利益の累計金額(単位は円)であるのに対し、顧客シェアはパーセントで表現される。例えばスマホはiPhoneと決めている人であれば、その人についてのアップルの顧客シェアは100%ということになる。このように、顧客シェアは、ある人の当該企業に対するロイヤリティの強さを示す尺度と言い換えることもできる。

市場シェアが市場全体における自社製品の占有率、すなわち「広さ」を測る指標であるのに対し、顧客シェアはお客様の心の中にどの程度入り込んでいるかという「深さ」を測るものである。すでに述べた通り、新規顧客の獲得、すなわち市場の面を取りに行くときにかかるコストは、既存顧客の維持の5倍ないし10倍と言われる。企業がCRMに注力し、顧客との関係を深めようとする背景には、成熟した市場の中で新規顧客の獲得がますます難しくなっているという事情がある。そこに経営資源をつぎ込むよりは、既に存在する顧客を理解した上で適切な提案を行い、リピート購入や長期継続、あるいはクロスセル・アップセルにつなげる方が投資効果が高い、という判断なのである。