2026-4-14 パーミッション・マーケティング
Permission Marketing。消費者から明示的な許可を得て情報を提供するマーケティング手法である。「明示的な」という断り書きは、「こういうサイトを閲覧しているからこの商品に興味があるはずだ」といった推測でなく、事前にはっきり対象者の許可を得ることを言っている。
顧客が自発的に情報を受け取りたいと望むことで初めて成り立つ手法であり、その意味で企業と消費者の信頼関係に基づく協業的なプロモーションと言える。企業はせっかく費用をかけて作成した情報コンテンツを無駄撃ちすることなく、それを望む人だけに届けることができる。自社製品の知名度を「広く、早く」高めるのには適さないが、あらゆる媒体からの情報があふれかえり、消費者が辟易している現状を考えれば、時宜を得た考え方と言える。消費者に無視されるだけならまだしも、無理やり見せられる広告に抵抗感を持たれたりすることを思えば、マイナス面がないだけでもメリットがある。
対義語は「インタラプション・マーケティング」。相手の都合お構いなしに、いったん閲覧を中断させて割り込むプッシュ型のプロモーションである。
類似した概念に、「インバウンド・マーケティング」がある。これは消費者が情報を探索する際、自社の情報を「見つけてもらいやすくする」という考え方である。インターネット検索のSEO 対策などが代表例と言え、「その情報が必要な消費者(だけ)に届ける」という考え方がパーミッション・マーケティングと共通している。こちらは企業側からターゲット顧客に能動的にアプローチする「アウトバウンド・マーケティング」が対義語になる。
例えばテスラやウーバーのマーケティングは全てインバウンドであり、営業部隊は存在しない。コンシューマー・インサイトに感度の高い企業は、既に従来型のマーケティングの限界を見切っているのである。

