2026-4-22 プロシューマ―

Prosumer。生産者(Producer)と消費者(Consumer)をかけ合わせた造語。読んで字のごとく、「自ら企画や生産活動に関わる消費者」のことである。1980年にアルビン・トフラーが著書「第三の波」で提唱した概念と言われている。有名な本なので大昔に読んだはずだが、この言葉は全く覚えていない。

まず思いつくのは、企業が消費者の声を反映して商品を作る「ユーザーイノベーション」である。これはコミュニティやイベントの形でたくさんの企業が実践しており、ヒット商品を生み出した事例も多い。富士フィルムの「Design Garden」や無印良品など、消費者と一緒に新商品を生み出す継続的な仕組みを持っている企業も多数存在する。

必ずしも企業と組まなくても、例えばスマートフォンのアプリは今や誰でも開発・販売することができるし、ECサイトやメルカリなどのプラットフォームを活用して実体のある「モノ」を生産・販売する人も多い。更に解釈を広げれば、自宅の屋根に太陽光パネルを置き、自宅で使い切れない電気を電力会社に売っている家庭もプロシューマ―と言えるだろう。

こうして見ると、すでに世の中は「商品を生産する存在」としての企業と、それを「消費する存在」としての消費者、という2つの区分で理解することが難しい時代になっていることがわかる。企業から消費者への一方的な価値の提供ではなく、両者の「共創」こそがビジネスの本質である、とするS-DL(サービス・ドミナント・ロジック)の主張も、このような文脈で考えるといくらか理解しやすいのではないか。