2026-4-30 顧客満足度(CS)

ある製品・サービスが顧客にどの程度の満足感をもたらしたかを数値化した指標。英語のカスタマー・サティスファクション(Customer Satisfaction)を略して「CS」と呼ばれる。顧客の主観的な感情である満足感(定性情報)を客観的な数値(定量情報)に置き換えたものであり、マーケティング戦略上極めて重要なKPI である。

数値化の方法にはさまざまあるが、一般的には5段階評価などのアンケートがよく用いられる。「どの程度満足しましたか」「引き続きお使いになりたいですか」「人に薦めたいですか」といった質問をご覧になったことのある読者も多いであろう。これらはそれぞれ「(総合)満足度」「継続利用意向」「他者推奨意向」と呼ばれる、CS調査の定番項目である。

顧客満足度は一般に、顧客の「期待」と「知覚価値」の差分であると言われる。知覚された価値が顧客の期待を下回れば、顧客は不満を抱く。期待を満たしていれば満足するし、思っていた価値を大きく上回れば満足を越えて喜びを感じる。

期待を上回れば満足してくれるのであれば、初めから期待値をぐっと下げておけばよさそうなものだが、そうするとその製品は初めから相手にされず、引き付けることのできる顧客の数が減ってしまう。かといって期待値を上げ過ぎれば、実際に手にしたときにがっかりする顧客が増え、悪い口コミなど企業ブランドに良くない影響を与えてしまう(下手をすれば誇大広告として景表法違反に問われかねない)。このあたりは時代を問わず、どんな企業にとっても難しい匙加減である。

最初に述べた通り、顧客満足度はマーケターにとって最も重視すべき指標の一つではあるが、顧客価値の最大化が最も望ましいとは限らない、という点には注意が必要である。限りなく満足度を引き上げたいのであれば、思い切って価格を下げたり、可能な限り性能を高度化していけばよいということになるが、そんなことをしたら利益が生まれない。与えられた制約条件の中で、顧客満足度と利益のバランスを取るセンスもマーケターの腕の見せ所である。

前の記事

2026-4-29 顧客離反率

次の記事

2026-5-1 顧客育成