2026-8-4 外に出て気づきを得る

さあ、確保した2時間を使って何をすべきか。新しいアイデアをどうやって見つければよいか。

「いいアイデアが浮かばないんです」・・・そう相談されるたびに筆者はこう聞くことにしている。「最近、どこか遠くへ行きましたか?」「最近、新しい人に会いましたか?」

そう、まずお勧めしたいのは、「会社の外に出る」ことである。アイデアは頭の中から生まれるものではない。頭の中に入ってきた新しい情報同士が結びついて生まれるものである。だから、インプットが変わらなければアウトプットも変わらない。

これにはれっきとした学術的根拠があり、どんなに突飛に見えるアイデアもすでに存在する情報の「組合せ」に過ぎない、というのは既に脳科学上の定説である。普通は結びつきにくい要素同士の組合せであればあるほど、アイデアの独自性は高くなる。トヨタのかんばん方式はアメリカのスーパーマーケットから着想を得た、という逸話など、まさに「異質要素組合せ」の代表例であろう。

こんな経験則がある。学説として検証されたものではないが、多くの経営者が実感していることであり、あちこちの書籍や記事で目にする。いわく、

・移動距離に比例して気づきは増える。

・会う人数に比例してアイデアは増える。

・異質な人ほど新しい発想をくれる。

・社外に出る時間が長い会社ほど、新規事業が生まれやすい。

これらは全て、脳内にインプットする情報の「質と量」を変えることを示唆している。

今週、新しい場所に一か所だけ行ってみよう。そして、新しい気付きを一つメモしてみよう。

展示会でも、普段あまりお付き合いのないお客様のところでも、商工会のセミナーでもよい。なんだったら、仕事ではあまり話すことのない若い人を誘ってお茶を飲みに行くのだって、アリである。要は脳に新しい刺激を与える環境を作ってあげられればよい。

別に成果を求める必要はない。この一回で新規事業を思いつけるのであれば誰も苦労はしない。新しい「気づき」を一つ持ち帰ることだけを目標にしてほしい。たったこれだけである。だが、この小さな積み重ねが、数か月後には未来を変える「機会のストック」になる。