2026-8-31 評価の基準は「どれだけ学んだか」である

こうなるともちろん、新しい仕事を担当する人への評価のしかたも変わってくる。既存事業のように「期初に設定したKPIを何%達成したか」というやり方にはならない。むしろ見るべきなのは、「目的に向かってどれだけ行動したか」「結果から何を学んだか」「仮説を適切に修正したか」「その経緯をきちんと共有したか」といった点になる。

失敗は許容するが、だからといって「失敗したから高評価」ということにはならない。正しくは「失敗して、変わって、周りも変えれば高評価」である。失敗しても何も学ばず、同じことを繰り返しているなら評価などできるわけがない。逆に、最初のKPI を捨て、ものさしをコロコロ変えたから低評価、ということにもならない。根拠を持ってものさしを変え、目的に近づいたのであればこれこそ高評価である。つまるところ、新しい仕事を担当する人の評価基準は「目的に向かってどれだけ学んだか」ということになるだろう。

最後に、「任せる」と「放っておく」は違う、という点にも触れておきたい。少し前に、新しい仕事は実力のある人に任せたいという趣旨のことを書いた。しかし、実力があるからといって、「あなたに任せた。1年後に成果を見せてくれ」ではいけない。細かく指示はしない。任せるけれど、放っておいてはいけないのである。

担当者と日常的に情報を共有しながら、「この仮説はどうだ?」「あのものさしはまだ使えそうか?」「では次は何を試す?」と、一緒になって考える。そして、それらの経緯をきちんと記録し、評価に反映する。これをやらないと、どんなに優秀な社員でも迷う。迷った挙句、あさっての方向に走り出さないとも限らない。いつも社長がそばにいてくれるという安心感だけがこの人の支えである。

新しい仕事を評価するというのは、期末に点数をつけることではない。担当者と一緒に、評価のものさしを更新し続けることである