2026-2-9 スクリーニング

新商品開発のプロセスにおいて、それまでに出されたアイデアの中から、実現可能で価値のあるものを見極め、絞り込むプロセスである。企業のリソースには限界があり、可能性があるからと言ってあらゆるアイデアを試してみるわけにはいかない。一定の成功確率と経済的価値を併せ持つアイデアを優先する必要がある。

スクリーニングを効果的に行うためには、事前に評価基準(フィルタ)を明確にしておく必要がある。例えば以下のような基準である。

・市場性・・・顧客ニーズは存在するか、将来の成長可能性があるか、競合他社の製品に対して差別化できるポイントがあるか、など。

・実現性・・・自社の技術や今後入手できる外部資源で開発が可能か、人材や設備などの資源を十分に割けるか、販売チャネルやプロモーションなど、必要なマーケティングを行うことができるか、など。

・収益性・・・新製品の投入が投下資金を十分にまかなうだけの利益を生むか、資金回収にどの程度の期間がかかるか、など。

・法規制・・・クリアすべき法規制、あるいはコンプライアンス上のリスクがないか、など。

・リスク管理・・・一連のマーケティングプロセスにおいて想定されるリスクは何か、それらは許容できる範囲のものか、など。

・整合性・・・自社の理念や価値観、あるいはほかに遂行中の戦略と整合しているか、など。

これらの評価基準は、対象となる製品やターゲット市場の性格に応じてカスタマイズされる。例えば、取り扱うのが成功確率はあまり高くないが当たれば大きい、という種類の製品である場合は、リスクにはある程度目をつぶる、といった具合である。もっとも、あまり主観が入り込み過ぎてしまうと、そもそもスクリーニングとは言えなくなってしまう。基準にはある程度のバイアスをかけても、評価そのものはあくまで客観的に、複数人の多様な基準で行われることが望ましい。

ちなみに、潜在性の高いアイデアを棄却してしまうエラーを「ドロップエラー」、潜在性の低いアイデアを採用してしまうエラーを「ゴーエラー」と呼ぶ。