2025-7-18 ポイズンピル

敵対的買収の抑止策の一つ。買収者が一定割合の株式を買い占めた場合、買収者以外の株主に自動的に新株が発行され、買収者の株式取得割合が低下する仕組みである。既存株主に直接新株を発行する「事前警告型」と、発行手続きを信託会社に委託する「信託型」がある。

買い手とすれば、例えば過半数の株式を買い占めたと思ったら実は分母が大きくなっており、買収を継続するためには資金の追加投入を迫られることになる。一株当たりの価値が下落し株価は値下がりするので、買収に失敗しようものなら大きな損失を被ることになり目も当てられない。ということで、まるで毒を飲まされるようだというイメージからこの名前がある(アメリカでは「ライツプラン」という呼び名が一般的である)。被買収企業とすれば、この仕組みを持っているぞと示すことが、潜在的な敵対的買収者に対する抑止力になる。

日本では2007年、米国のファンドに対抗するブルドッグソースのポイズンピル発動が最初の事例と言われている。このケースではブルドッグ側が株主総会の特別決議を経ていたこと、新株価格の正当性が説明できたことに加え、ファンド側が買収後の企業価値向上策を明確に示していないと裁判所が判断したことから、ポイズンピルの発動は適法とされ、買収防衛策は成功した。一方、2021年、SBIホールディングスによる新生銀行へのTOBのケースでは、既存株主がポイズンピルに反対の立場を示し、導入は見送られて買収が成立した。

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2025-7-17 買収防衛策