2025-7-26 TLO

Technology Licensing Organization。技術移転機関。大学を拠点に設置され、大学の研究成果を民間の事業者に移転する仲介機能を果たす事業者のこと。産学連携の具現化を目的とする機関といえる。

日本の大学には発明や特許など多くの研究成果が存在し、その中にはうまく使えばイノベーションのシーズになるものがたくさんあるにもかかわらず、産業界で十分活用されていない、これが我が国の経済成長が他国に劣後している原因のひとつでもある、という批判に答えて設置された機関である。これは、企業における「知財管理部」のような組織が大学には存在せず、知的財産をマネタイズする術を持たないからだ、ということになり、大学の研究成果の特許化及び企業への移転(売却やライセンシング)を行う機関が構想された。これが機能すれば大学の研究者は、研究に専念しながらその成果の特許化、企業移転によりさらなる研究資金を得ることができるようになる(これを経済産業省は「知的創造サイクル」と呼んでいる)。

1998年になされた法整備により、現在日本には30の承認TLO が存在する。承認TLOになると、特許料等の減免措置を受けることができるほか、バイドール特許の譲受、国立大学法人からの出資、信託業の実施、債務保証や技術移転先への出資が可能になる。

TLOは学会を訪れた企業関係者のリストや、自大学の研究内容にマッチしそうな商品開発のプレスリリース等を手掛かりに、メールや電話で営業活動を行う。筆者はサラリーマン時代いくつかのTLOと接したが、マッチングに鼻が効く業者というよりは、無差別に営業をかける「テレアポ」近い仕事ではないか、という印象を持った。知財の取り扱いに関しても、専門家と呼べるほどの知見を持っているか疑わしい局面があった。もちろんすべてのTLOがそうだと言うつもりはない。

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2025-7-25 産学連携