2025-8-15 例外の原則
組織の設計原理の一つ。経営者は日常反復的な業務の処理を下位レベルの者に任せ、例外的な業務の処理に専念すべきであるというもの。権限移譲の原則と呼ばれることもある。
組織内ではあらゆるレベルで多くの意思決定が行われるが、その多くは問題が反復して発生し、また問題の発生する原因と諸変数間の関連、それからもたらされる結果などが明確な類のものである。そうした意思決定はあらかじめ定められた権限と手続きに従って行うことができる。これを定型的意思決定(業務的意思決定)という。
一方、社内外の環境がそれまでとは異なり、過去の経験に頼ることができない一回限りの問題に対処しなければならない場合もある。これまでに定めたルールを適用することができないから、軽微な問題でも上位者が関与しなければならない。会社の将来を左右するような大きな問題であればなおさらである。こうした類の意思決定を「非定型的意思決定(戦略的意思決定)」という。
本来は組織の階層レベルが上がるほど定型的意思決定が減り、非定型的意思決定に集中できるようになるのが理想であるが、現実にはまずそうならない。「悪貨が良貨を駆逐する」という警句は、上位者が定型的意思決定に忙殺され、非定型的意思決定が後回しになって将来への布石が打てない、という場合にも用いられる。この、「計画におけるグレシャムの法則」に頷く管理職の方は多いだろう。

