2025-8-18 職能別組織

「専門化の原則」に従い、分業により熟練した機能を単位化したもの。ドラッカーによれば「人が動かず仕事が動く」組織である。「営業部」「製造部」「経理部」など、機能の名称を冠した組織名としていることが多い。

熟練による経験曲線効果に加え、業務を集中させることにより「規模の経済」が発揮され、非常に効率が良い。トップ権限集中型の単純な階層構造であり、組織の統制を図りやすい(命令統一性の原則)。「機能分業」と「階層分業」のメリットをフルに生かすための組織構造と言える。

一方で組織間に垣根が生じやすく、全体最適でなく部分最適のマインドがはびこることが避けられない(同じものを大量に作りたい製造部と、顧客の都合に合わせて個別に少量ずつ販売したい営業部の軋轢を想像してほしい)。これを調整できるのはトップマネジメントだけだから、日々生じる摩擦に対応する負荷は並大抵ではない。また、それぞれの部門の管理者が担当領域に専門化してしまい、全社的なマネジメント力のある人材が育ちにくいというデメリットもある。

総じていえば、安定した状況では高度の経済性を発揮するが、非定型的な意思決定には向かない組織である。イノベーションを起こすことにも適さない。

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2025-8-19 事業部制組織