2025-8-21 持株会社制

親会社が他の事業会社の株式を保有し、グループ全体の経営戦略を統括する形態。ホールディングカンパニー制とも呼ばれる。カンパニー制は疑似的なグループ経営であり法的には同一の法人であるのに対し、持株会社とその子会社はそれぞれ独立した法人格を持つ点が異なる。

事業部門は名実ともに独立した会社であるから、他の会社のことを気にすることなく各事業に最適な体制を構築し、独自に経営判断を行うことができる。親会社である持株会社は一切の雑事から解放され、投資判断を通じてグループ全体の経営資源を効率的に運用することだけを考えればよい。「考える」作業と「実行する」作業の分離である「階層分業」を徹底した組織形態と言える。権限と責任の所在が明快であるため、多くの大企業で採用されている。

組織の成長の観点で言えば、カンパニー制はもともと一体的な経営を行っていた会社が、独立採算意識と意思決定のスピードを高めるために導入されるケースが多い。逆に持株会社制は、M&Aや事業再編など純粋に投資家的な資本政策の結果誕生するものが多いから、グループ内の意識としてはむしろ求心力、すなわち一体感を高める方向に向く。したがって、子会社間の連携によってシナジーを生み出すとか、グループ全体の総合力を発揮するといった戦略は、むしろカンパニー制の企業より強く打ち出されることが多い。もちろん独立した会社の集合体であるから、そうした方針がいつもうまくいくとは限らない。

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