2025-10-4 アイオワ研究
人の行動パターンからリーダーシップの類型化を図ろうという「行動類型論」のひとつ。アメリカの社会学者クルト・レヴィンがアイオワ大学の研究生であったロナルド・リピット、ラルフ・ホワイトと共同で行った実験である。
彼らは子供たちの集団に課題を与え、それを指揮監督する人のリーダーシップのスタイルを変えることで、子供たちの反応や課題の成果を計測した。その結果、リーダーシップのスタイルが集団の行動と成果に大きく影響することを明らかにした。
実験で試行されたリーダーシップのスタイルは以下の3種類である
・専制型・・・スーツ姿で子供たちの輪に入らず、作業場所や手順について明確な指示を出す。
・民主型・・・作業前に子供たちとミーティングを行い、手順や役割分担を子供たちが決める。リーダーもラフな服装で作業に参加する。
・放任型・・・静かに座って子供たちに作業を任せ、ほとんど口を出さない。
結論としては「民主型」のリーダーシップが、集団の凝集性、メンバーの積極性や満足度、集団の作業成果のいずれにおいても他のリーダーシップより優れた結果を残した。「専制型」はメンバー同士の敵対的行動や不平不満が目立ち、いじめに近い行動も観察された。「放任型」では敵対的にはならなかったものの、課題に対する無関心さが目立ったという。
非常にわかりやすいというか、我々には当たり前に思える研究結果である。しかしそれは話が逆で、かつてこうした研究が行われたから今我々は、その結論をあたりまえの知識として持っているだけのことである。
なお、レヴィンはこの研究結果をもって「民主主義は学習せねばならない」と述べているが、これは彼がもともとドイツ人で、ナチスドイツの台頭を避けてアメリカに移住してきたことが関係している。後年レヴィンは民主型のリーダーシップを育成する活動にも力を尽くしている。

