2025-11-15 人事考課の基準
人事考課の評価基準としては以下のような分け方ができる。
・相対評価と絶対評価
相対評価は、評価する対象者を集団の中で比較して優劣を決定するやり方である。あらかじめ評価の分布が決まっているため、人件費のコントロールがしやすい。また、異動などで評価者が代わった場合でも、評価のばらつきが比較的抑えられやすいメリットがある。一方で母集団の質によって、成果をあげた人が必ずしも高評価を得られないケースが生じ、従業員の不満につながる可能性がある。
一方の絶対評価は、周囲との比較ではなく、事前に決められた目標や基準への到達度で評価する。透明性が高く、個人の成長や能力をより反映しやすいため、従業員が納得感を得られやすい。一方で、例えば目標達成者が想定より多ければ人件費がかさむ、といったデメリットがある。
・加点主義と減点主義
加点主義は従業員の「良い点」や「プラスの行動」に焦点を当てて評価する考え方である。まず0点を起点として、良い点や行動ごとに点を積み上げていくイメージになる。従業員にとっては挑戦意欲や成長実感が得られやすいが、当人にとって欠けている面を自覚してほしい場合や、組織が期待する方向への行動変容を促したい場合には向いていない。
減点主義は、あらかじめ決まった点数(例えば100点)から、欠点や失敗要素があるたびに点数を差し引いていくやり方である。ここが足りない、と指摘して改善を促すには効果的だが、従業員の潜在能力を制限したり、モチベーションを下げてしまう可能性がある。
世の中には「絶対評価かつ加点主義」の考課を標榜する企業が多いが、実際の運用においては相対評価や減点主義も取り入れられているケースが大半である。例えば部課単位では絶対評価を行っておいて、後で部門間の調整を相対評価で行う、といったやり方はよく耳にする。それぞれどちらがいいということではなく、アプローチが違うだけなので、自社に合った組み合わせを採用すればよい。。

