2025-11-21 賃金管理

報酬には金銭的なものとそうでないものがあるが、後者(昇進・昇格やモチベーションなど)については以前に触れたので、ここでは賃金管理の体系について概観する。企業が従業員に支払う賃金の構造や運用を計画・実施するという、人的資源管理の中でも非常に重要なプロセスである。

賃金管理は大きく、賃金の「額」を管理する切り口と、「制度」を管理する切り口に分けられる。

・賃金額管理・・・「総額賃金管理」と「個別賃金管理」がある。前者は、現金で渡す賃金に、それ以外の労働費用(法定福利費や福利厚生費、教育訓練費など)を加えた総労働費用を一定の枠内に収まるように管理する、言ってみれば「マクロ」の管理。後者は、従業員の一人ひとりの賃金が、その人の年齢、勤続年数、職務内容に見合っているか、他の人との違いを合理的に説明できるかを調整していく、いわば「ミクロ」の管理である。

・賃金制度管理・・・「賃金体系管理」と「賃金形態管理」がある。前者は基本給と所定内・所定外の手当てを体系化して整合性を取るもの。後者は賃金の計算や支払形態(時間給か出来高給か、時間給なら日払いか月給かといったこと)のルールを整備し、管理・調整していくものである。

このほか、賞与や退職金、あるいはそれ以外の金銭的報酬制度(従業員持ち株制度やストックオプションなど)の管理運用も賃金管理の守備範囲である。これらさまざまな要素を論理的に破綻することなく組合せていくのは容易なことではなく、既存の賃金管理の仕組みを更新するとなれば、少なくとも数名以上、年単位のプロジェクトになることが普通である。

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