2025-11-22 賞与

月給など定期給の従業員に対し、定期給とは別に支払われる給料のこと。労働基準法上では企業に支払い義務はなく任意とされるが、事実上は生活基本給の一部という性格を持っており、年2回支給されるのが普通である(労働組合が賞与を「一時金」と呼ぶのは、「本来もらうはずだった毎月の給料額と実際にもらった額の差分を後でまとめてもらうもの」、すなわち生活給の後払いと解釈しているからである)。

もともと賞与は欧米企業において、基本給を抑えることで人件費の総額を管理しつつ、想定以上に生じた利益があれば成績の良い従業員に配分してこれに報いる、といった趣旨で導入されていた。一方、日本では江戸時代に商人がお盆と年末に奉公人に配った小遣い、すなわち「何かと物入りな時期の旦那からの心遣い」が起源であり、儲かったから還元するとか、成果をあげた人に報いる、といった意味はなかったと言われている。

このように賞与の支給目的に関しては、利潤分配・成果配分説、功労褒賞説、生活補助説、慣習説など様々な説があり、どれが正解という定説はない。一般的には職位が上がって経営層に近づくほど、その人の貢献度や企業自体の業績で大きく上下する、という設計になっていることが多いが、そのくらいの人は基本給で十分に食べていけるだけの額をもらっているはずである。

なお、賞与の支給額の管理も賃金の場合と同様、「賞与総額」と「個別賞与額」という二つの異なる切り口から行われる。近い将来確実に発生する支出である賞与は、会計処理上は負債性の引当金として計上する必要があるが、その金額を「合理的に見積もる」ことも賞与の総額管理に含まれる。賞与原資の総額を業績連動と決めている場合には、将来の会社業績そのものを正確に予測しなければならず、なかなか難度が高い仕事になる。

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