2025-12-20 ポジショニングのミス
ポジショニングにおけるミスを概観する。
・アンダー・ポジショニング・・・顧客にとってこれといった特徴のないポジションにとどまってしまうミス。「何が特別なのか」「どんな価値を提供するのか」といった点が曖昧で、顧客に的確なバリュー・プロポジションが伝わっていない状態である。
・オーバー・ポジショニング・・・製品の特定の面を強調しすぎて、ポジションがあまりにも狭くとらえられてしまうミス。期待値が高くなりすぎたり、特定の層にしか響かなくなったりする状態である。
・疑わしいポジショニング・・・製品の独自性や価値に信じるに足る根拠が薄く、顧客に信じられない、または疑わしいと感じさせてしまうミス。場合によっては企業自体の信用にもかかわる、最も避けるべきミスである。
・不明確なポジショニング・・・顧客から見てポジションが固定せず、理解しがたい状態へ導いてしまうミス。企業が発信するメッセージに一貫性がない場合に生じる。
ポジショニングの成否は顧客のフィードバックによって事後的に判明するものであるから、最初からドンピシャのイメージを獲得することは難しい。どんなに優れたマーケターでも、発売後のポジショニングの微調整は避けられないケースがある。一般的には、製品を市場に投入する最初の段階では、アンダー・ポジショニングよりはオーバー・ポジショニングのほうが好ましいとされている。希薄なイメージを尖鋭化するよりも、とがり過ぎたイメージを少し希釈するほうが容易である、というのがその理由である。
不明確なポジショニングは、当初設定したポジショニングがうまく機能しないときに行われる「リポジショニング」において不可避的に発生することがある。この場合はある程度腹をくくって進めるしかないが、それ以外の場合には、多少調子が悪いからといって、頻繁に異なるテーマを訴求することはやめた方がよい。もっと悪い結果を招くのがオチである。

