2025-12-21 ポジショニングマップ

消費者が意識する製品の知覚上のポジションをを2軸4象限の図表で示したもの。自社製品と競合製品の対比による位置づけを決定するために行われる。ポジショニングのフェイズにおける中心的な作業である。

具体的には左図のような図表を作成し、自社と競合の位置関係を視覚的に確認しながら、望ましいポジションを決定していく。最も難しいのは軸の取り方で、タテヨコの2軸とも、顧客にとっても自社にとっても重要性の高い内容でなければならない。顧客に響かず、自社にとっても意味合いの薄い価値観で差別化できたとしても、ポジショニングとしての意義には乏しいからである。軸の両端の文言には否定形(「デザインが良い」⇔「悪い」といった表現)を使わず、どちらの端に向かっても価値があるように設定する。

また、2軸は互いに無関係な内容でなければならない。例えば「価格」と「手軽さ」の二つを選んでしまうと、「低価格」と決めた瞬間にもう一方の「手軽」も決まってしまう。これでは軸を二つ選ぶ意味がない。

試行錯誤しながら数多くのマップを描き、自社製品が際立つ位置取りを見つけていく。できればある象限に自社製品だけがぽつんと孤立しているという絵面が望ましい。実務としては非常に泥臭い作業で、筆者の場合は一つの製品に最低でも数十枚、多ければ数百枚単位のマップを描くことになる。それだけに、手応えのあるポジションを見つけたときの喜びはひとしおである。

ポジショニングマップは、競合品との対比を行う場合以外に、自社の既存製品との位置関係を見る場合にも描くことがある。これは、当該製品の投入が自社内での「カニバリゼーション(共食い)」を生じさせないかを確認するためである。