2026-1-3 精緻化見込みモデル
消費者が自らの行動を決定するプロセスを2種類のルートで表現する論理モデル。1980年にアメリカの心理学者リチャード・ペティと神経科学者ジョン・カシオッポが発表した「説得に対する態度変容」の学説を土台にしている。
精緻化見込みモデルによると、人は「中心的ルート(論理的関与)」と「周辺的ルート(感情的関与)」の二つのルートによって説得される。平たく言えば、人を納得させるには「理詰めのパターン」と「感情に訴えるパターン」の二つの方法がある、ということである。マーケティング活動においてはこの精緻化見込みモデルを使って、「製品やサービスの特徴や機能を説明する」「製品やサービスのイメージを感情に訴えかける」という2つの手段を組み合わせたプロモーションが行われる。
実務に即してざっくり言うと、対象とする商品サービスへの興味が薄く、情報もあまり持っていない見込み客に対してはまず「周辺的ルート」、すなわち感情に訴えるプロモーションを行うのが定石である。消費者に買う気を起こしてもらうには、まず何らかの形で「手がかり」を与えなければならない。食料品や日用品などあまり値が張らず、どれを選んでも大差ないと認知されている商品カテゴリーでは、この周辺的ルートだけで購買行動が決定されるケースもある。
一方、対象者が既に製品・サービスに対してそれなりの知識を有しており、他社製品との比較検討を積極的に行う姿勢を示している場合は「中心的ルート」が有効である。一般的には高額で購買頻度の低いものを買おうとする消費者は、こちらのルートの影響が強くなる。

