2026-1-13 認知的不協和
自分が認知していることの中に2つの矛盾する考えや行動がある場合のストレスを示す言葉。健康のために定期的な運動をするのが良いとはわかっているが、なかなか続かなくてイライラする、といった状態のことである。人は、認知的不協和を解消するために、自分にとって都合の良いように行為の正当化を図る。
消費者購買行動モデルにおいては、各モデルの「購買前」と「購買後」に企業が行うべきアプローチの根拠として語られることが多い。
・購買前・・・購買行動の初期(コトラーの5段階モデルだと「問題認知」や「情報探索」の段階)では、消費者の認知的不協和を解消するメッセージが有効とされる。冒頭の「運動」の例だと、「普段着でも5分だけでもOK」と訴求したチョコザップが好例である。
また、情報探索を経て「代替品評価」の段階に進んだ消費者は、今や手の内に数多くの選択肢を持っており、「あれもよさそう」「これもよさそう」と、認知的不協和にまみれた状態と言える。ここで「この製品を選ぶあなたの選択は間違っていない」というメッセージを伝えることができれば、自社商品を選んでもらう決め手になる。
・購買後・・・買ってしまった後で何らかの不満足を感じた消費者は、この不満足を減少させる行動を取る。例えば購入した製品の良い口コミを探したり、逆に選ばなかった製品のアラ探しをしたり、といったことである(もうそれ以上関連する情報に触れない、という消極的な不協和の解消方法もある)。この段階の企業の施策としては、アフターフォローの充実が有効である。買ってもらった製品の効果的な利用方法やお役立ち情報を適宜発信することで、多少の不協和は満足感に変えることができる。逆にこの段階でのコミュニケーションが不足していると、悪い口コミを誘発し、マーケティングに悪循環を生じさせることになる。

