2026-1-30 分割ファミリーブランド

ターゲット市場や製品ラインごとに、自社のファミリーブランドを複数に分けて商品展開するブランディング手法である。異なる顧客ニーズに対応しつつ、全体としてのブランドイメージを維持するために用いられる。

よく引用されるのは、かつての松下電器(現パナソニック)が国内市場向け家電には「ナショナル」、海外向け家電には「パナソニック」、音響機器には「テクニクス」という、それぞれ異なるファミリーブランドを使用していた事例である。いずれも松下という統一感を醸しながら、それぞれの市場に対して一定の訴求力を持っていた。

現在ならトヨタのレクサスや積水ハウスのシャーメゾンあたりが該当するであろう。ポイントは企業名を押し出し過ぎず、しかし何となく意識させるという絶妙な加減である。企業イメージが出過ぎると、「高級車」や「賃貸住宅」といった本来訴求すべきブランドの世界観が希釈されてしまう恐れがある。