2026-2-3 再認率・再生率
ブランド認知やブランド連想を測定する指標として、再認率と再生率が用いられる。
再認率とは、ブランド名を示したらそのブランドを知っていると認識できる人の割合である。例えば、「スーパードライを知っていますか」と尋ねて「はい」か「いいえ」で答えてもらう。先にブランド名を言ってしまうので「助成知名率」とも呼ばれる。
一方の再生率は、製品カテゴリーなどのヒントを与えることによって、ブランド名を自力で思い出せる人の割合である。ビールと聞いてスーパードライが出てくるか、出てくるとしたら何番目か、という調査のしかたをする。こちらは聞き方に直接的なヒントがないので「純粋知名率」と呼ばれる。もちろん、再認率より再生率のほうがハードルが高い。
数多くの研究から、消費者の購買意欲と直接相関するのは再生率であることがわかっている。人は何かを買おうとするとき、一番最初に頭に浮かぶものを選ぶことが多いということであろう。
一方で、再認率は高いが再生率は低い、つまり知っている人はたくさんいるが思い出してもらえないブランドは購入意向に結びつきにくいこともわかっている。「知名度は高いのに売上に結びつかない」と嘆くマーケターは多いが、彼らは再認率でなく、再生率を上げる手筋をもっと考えるべきである。
もっとも、再生率を上げる特効薬的な施策があるわけではない。ブランドエクイティの各要素のうちどこが弱いか、どこが強いかを事実に基づいて確認しながら、数多くのブランドエレメントを操作、調整していく、という地道な作業に尽きる。

