2025-2-21 コストプラス法

製造原価に一定のマージン(粗利益)を加算することにより販売価格を設定する方法。流通業では製造原価でなく仕入原価に値入額を加算することになるので「マークアップ法」と呼ばれる。価格設定の方法としては最もスタンダードな手法である。

販売や物流など、マーケティング費用がカバーできるマージンを設定すれば、必ず利益を得ることが可能である。しかしながら実際の現場では価格設定をする際、市場ニーズとの兼ね合い、すなわち「品質や機能に見合った価格であると顧客に納得してもらえるかどうか」という要素や、競合製品との兼ね合い、すなわち「他の製品と比べて自社の製品が選んでもらえるかどうか」といった要素を加味しなければならない。

一昔前であれば、企業は自社製品に高い値段をつけることにより「価格の品質バロメーター機能」を期待することができた。これは価格が品質を判断するための機能を果たすというもので、消費者は「これは高いからいいものだろう」「安いから品質はそこそこだろう」というふうに考えてくれた。ところが現代では、インターネットやSNSの普及で企業と消費者の情報格差が縮小し、さまざまな代替品との比較を簡単に行えるようになった。企業にとっては単純なコストプラス法や初期高価格政策が採用しにくくなった「受難の時代」と言える。