2026-3-10 サプライチェーンマネジメント(SCM)

原材料の調達から製造、物流、販売までの一連の供給プロセスを統合的に管理し、全体最適化を図る概念。製品が消費者に届くまでのモノやサービスの流れ(サプライチェーン)前提を対象とし、自社内だけでなく原材料メーカーや物流事業者、卸売業者、小売業者など複数の企業や組織を横断してトータルで管理する。商流に付帯する「カネ」や「情報」の流れを含めて考える点が単なる「物流管理(ロジスティクス)」とは異なる。

SCMの目的は、サプライチェーン上のムダを省いて全体のコストを最小化することと、商品をスムーズに顧客に届け満足の向上を図ること、の両方を成り立たせることにある。個別企業や部門の部分最適でなく、あくまで商流全体の「全体最適」を目指すものである。したがってサプライチェーン内の各プレーヤーには、小異を捨てて大同につく大局的な経営判断が求められる。

SCMの導入による具体的なメリットとしては以下のようなものが挙げられる。

・在庫削減と結果としてのコスト低減

・機会損失の減少

・需要変動への対応

・生産・物流リードタイムの短縮

・物流品質の確保

これらの他、近年のSCMは、地政学リスクや自然災害・サイバーテロ等のリスクに備えるという意味合いも強まっており、チェーンの構築や管理上の複雑性が増している。コストの最小化のみを目指すのであれば、調達先や商流内プレーヤーの数はできるだけ少ない方が良い。規模の経済性が発揮できるし、管理コストも安い。ただ、一方では上記のような事態が生じる可能性も高まっており、複数の調達・商流のルートを確保しておく必要もある。「サプライチェーンの強靭化」は最近のバズワードである。