2025-12-30 消費者行動と購買行動
消費者行動とは、企業が提供する製品やサービスを消費者が購入するまでの行動(すべて)を指す。ここで言う「行動」は、ある商品を見つけて買う、という一つの具体的な事象のことではなく、人々が持っている思想や価値観、所属する集団の影響なども含んだ幅広い概念である。同じ商品を提示されても、人々が示す反応はそれぞれであり、それはそうした「個人のアイデンティティ」に関わるあらゆる要素が関連してくるはずだ、という考え方が根底にある。したがって、消費者行動論の取り扱う要素は、国や文化や社会階級、宗教といった集団的な属性から、年齢、ライフスタイル、経済状況、価値観といった個人的な属性まで、とにかく種類が幅広い。
一方の購買行動は、上記「消費者行動」の「一部」という定義になる。すなわち、消費者行動のうち、消費者が製品・サービスを買う必要性を感じた時点から、商品を特定し、実際に購入するまでの範囲(のみ)を指す。よく耳にする「AIDMA」や「AISAS」といったモデルはこちらの範疇の話である。
マーケターとして実際に手を打つことができるかどうかは別として、購買行動より範囲の広い「消費者行動」の基本を知っておくことは無駄ではない。それは、これから繰り出そうとするマーケティングの各要素に対して、消費者が示す反応の原理原則を知ることであり、望ましい結果に向けての「仮説の軸」を持つことにつながるからである。

