2026-2-23 競争志向的価格設定法

コストや需要動向よりも競合製品に負けないことを優先する価格決定の手法。業界における製品の差別化度合いが乏しく、シェアの多寡が業績を左右する状況などにおいては、たとえ利益が乏しくても競合他社を打ち負かすことが何より重要なケースがある。そのようなときに用いられる考え方である。もちろん程度問題であり、製造コストや顧客の受容価格を全く考慮しない、というわけにはいかない。具体的には以下のようなやり方がある。

・実勢価格設定法・・・競合他社や業界内のプライスリーダーがつけている価格をベースに自社製品の価格を設定する方法。価格感応度が高い(価格の高低と需要の増減が素直に連動する)製品でよく用いられる。売れ筋商品よりほんの少し安い値段をつけるのはフォロワー企業の常とう手段である。

・入札価格決定法・・・企業や公的機関の発注が入札で決定される場合に、入札参加企業が用いる価格設定の方法である。入札に参加する競合他社の顔ぶれを見て、さまざまな要素を勘案しながら自社の入札価格を決めていくことになる。

競争志向的価格設定法を採用せざるを得ないケースが存在するのは事実だが、目指すべき本筋はやはり自社製品の独自性を高め、他社との競合を意識せずに値付けができる状態を創り出すことである。他の手段がないときにやむを得ず使う手法であり、かつ、あくまで短期的な戦略と心得るべきである。