2025-7-2 デファクトスタンダード
新規に立ち上がった市場では複数の規格が乱立している状況がしばしば見られるが、市場競争の結果、勝ち残った一つの規格が「事実上の業界標準」と認められるようになる。このような規格を「デファクトスタンダード」と呼ぶ。一方、公的機関等の認証を経て一本化された規格は「デジュール・スタンダード」と呼ばれる。
その製品がデファクトスタンダードを獲得できるかどうかは、技術的優位性とは直接関係がない。できるだけ早期にたくさんの流通チャネルやユーザーを押さえてしまうことが勝負のカギになる。古い話だが、家庭用VTRの規格において、後発であり、技術的にも劣後すると言われたVHSがベータマックスに勝利した。これは家庭用を意識して画質よりも本体の軽さや録画時間を重視した製品設計や、映像コンテンツ制作会社、レンタルビデオ店などの流通をいち早く自陣に引き入れた販売戦略が功を奏したと言われている。
最近は市場競争の結果や公的機関の認証を待たず、業界内のプレーヤーどうしが連携して統一的な規格を策定するケースが多い。悠長なことをしていては技術革新のスピードに追い付けない、ということが背景にある。最近では(と言ってもこれもだいぶ前だが)大容量光ディスクの規格がブルーレイに統一されたケースが有名である。

