2025-7-12 TOB

Take Over Bid。株式の公開買い付け。買い手企業が売り手企業の株式を、株式市場を通さずに、直接株主から買い取る手法である。新株引受や株式交換、事業譲渡といった方法に比べ手続きがはるかに簡便であることから、M&Aの手法として多用される。売り手側があらかじめ同意していれば友好的TOB、していなければ敵対的(同意なき)TOBということになる。

TOBのメリットとしては、手続きの簡便さ以外に、経営権取得までのスケジュールや必要な資金が見通しやすいこと、白黒がはっきりつき、失敗した場合も手元に中途半端な数の株式が残らないことなどがあげられる。

買い手企業は一定のルールに従って、価格、株数、買付期間などを公開し、既存株主に売却を呼びかける。設定した期間内に募集株式数を満たせばTOBが成立する。

2025年はトヨタ自動車による豊田自動織機へのTOB、NTTによるNTTデータグループへのTOBなど、系列会社を統合する大型TOBが相次いだ。これらの動きには、意思決定のスピードを速め、グループとしての資本効率を高める狙いがある。

また、経済産業省は2023年「企業買収による行動指針」を策定、同意のない買収提案であっても真摯に検討することを定め、「敵対的TOB」という呼び方は「同意なきTOB」に改められた。ニデックによる牧野フライスへの買収提案、アリマンタシォン・クシュタールによるセブン&アイホールディングスへの買収提案等をみると、日本でも相手方の同意不同意にかかわらず積極的なM&Aにより成長を目指す戦略が一般的になりつつあると感じる。

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