2025-8-12 権限責任一致の原則
組織構造を決定する際の設計原理の一つ。組織の構成員それぞれに与えられる権限の大きさが、それに対する責任と釣り合っていなければならないというもの。権限と責任は組織の階層構造に基づいて付与されるため「階層性の原則」と呼ばれることもある。
責任に対して権限が大きすぎれば、権限の乱用や予算の無駄遣いが生じる可能性が高い。逆に責任に対して権限が小さすぎると、業務を遂行するうえで必要な判断を行うことができず、業務効率やモチベーションの低下を招く。
前者は例えば、中小企業の事業承継時に、後継者が責任を取る仕組みがまだない状態で、実質的な経営者として采配を振るうようなケースが考えられる。後者は営業部門において、ノルマの達成に最低限必要な予算や人員を割り当てられず、商品や価格をアレンジする自由度もない課長さんをイメージすればよい。筆者の経験では後者のケースが圧倒的に多い。有望な人材の芽を摘み取るには効果てきめんのやり方である。
なお、権限とは、意思決定を行いその内容を実現するうえで、他の人たちをこの意思決定に従わせることを公に認められている権利を指す(公に認められていないのに人を従わせる力は「パワー」と呼ばれ、これはこれで現実に存在する現象である)。また、責任とは、割り当てられた職務に対して期待されている成果をあげる義務である。

