2025-9-21 インフォーマル組織
企業の部署や役職といった公式なルールや組織図とは別に、従業員同士の自然な人間関係や共通の関心事、好意的な感情などによって自然発生的に形成される非公式な集団。社内のクラブやサークル活動、昼食を共にするメンバー、同期入社のコミュニティなどが例として挙げられる。
とかくタテ割りでコミュニケーションが滞りがちなフォーマル組織の欠陥を補って社内の風通しを良くし、情報伝達を補完するメリットがある。職務上の利害関係がない相手と気兼ねなく話すことができる場でもあり、社員のストレスケアに役立つ面もある。
もちろん良い面ばかりではない。こうした集団を介して噂やデマが広がる可能性があり、公式な情報伝達を妨げる場合がある。会社方針や特定の個人を批判するネガティブな社内世論を形成するのもインフォーマル組織である。下手をすると社員の不満やストレスの原因となり、結果として会社の業績に悪影響を与えてしまうことになる。厄介なことに、もともと非公式な集団であるから、会社や上司が直接管理・統制することが難しく、こうした動きをうまくコントロールすることができない。
日本企業は古くから、社員のエンゲージメントを高める手法として、社内イベントやサークル活動を積極的に支援し、インフォーマル組織を活用してきた。筆者の会社人生を振り返っても、野球チームへの参加や組合での活動が人間関係や仕事の幅を広げてきたということは確かにある。近年は社会通念の変化でこうした活動が少なくなり、コロナの流行がそれに追い打ちをかけた面がある。
しかしながら、企業が成果をあげるための活動すべてにおいて、インフォーマル組織が及ぼす影響力は無視できない。フォーマル組織だけでなく、インフォーマル組織の機能にも目を向けた管理の必要性が改めて叫ばれるゆえんである。

