2025-10-16 組織文化の分類
組織文化を分類する試みとしてよく知られているのは、キム・キャメロンとロバート・クインによる「競争価値フレームワーク(CVF)」である。このモデルでは組織文化を「柔軟性/安定性」と「内部志向/外部志向」という二軸で座標化し、4象限の類型で説明する。
・クラン文化(柔軟+内部志向)
まるで家族のようにチームワークや人間関係を重視する文化。従業員の士気が高く、離職率が低いとされる。
・アドホクラシー文化(柔軟+外部志向)
個人の裁量が大きく、即興的(アドホック)に物事に取り組む起業家的な文化。革新的な製品やサービスが生まれやすい反面、秩序や規則に対する意識が乏しい。
・マーケット文化(安定+外部志向)
成果主義・競争原理が支配的な文化。測定可能な外的成果に向け、メンバー同士も激しい競争を行う。「勝つこと」が最優先であり、メンバーへの配慮には意識が向きにくい。
・ヒエラルキー文化(安定+内部志向)
厳格な組織構造と規則・手続きを重んじ、秩序や効率、リスク回避を追求する文化。一貫性や品質管理には強みを発揮するが、変化への対応や革新性に欠ける。
キャメロンとクインは、どの類型が最も高い業績をもたらすかについて言及していないが、その後の研究ではアドホクラシ―文化の企業が最も好業績であり、ヒエラルキー文化が最も低い傾向にある、という結果が出ている(Wang & Li et al, 2023)。どちらかと言えばヒエラルキー文化の色が濃い日本企業に近年、チャレンジやリスクテイクが叫ばれるゆえんであろう。

